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dz:ndd:fahr

Fahr病

  • familial idiopathic basal ganglia calcification(FIBGC)/ primary familial brain calcification(PFBC)
  • 1930年のドイツ病理学者 Theodor Fahr に由来した名称
  • 両側基底核に明らかな病的な石灰化を認める
  • 家族性のものでは SLC20A21)PDGFRB2)の変異が報告されている
  • 本邦においては指定難病3)Barthel Index 85点以下が医療費助成対象.

症状

  • 無症状の場合もある
  • 錐体外路症状,小脳症状,前頭様症状(精神症状),認知症をきたす例もある
    • 運動症状はスキップができないなど軽微なものも多い
  • 若年者では頭痛,てんかんをきたすこともある
  • 発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ PKC をきたす例もある

鑑別疾患

  • 小阪・柴山病(Diffuse neurofibrillary tangles with calcification:DNTC)は中年以降に認知症を呈する.頭部CT上,まだら〜点状の石灰化をきたすことがある
  • 脱抑制的となり,アルコール多飲による脳委縮が合併することがある
  • 加齢による淡蒼球石灰化は除外する
  • 脳石灰化をきたす他の疾患の除外が必要(本疾患でCa,iP動態に異常はない)
    • 副甲状腺疾患,偽性副甲状腺機能低下,偽性偽性副甲状腺機能低下

治療

  • 根本治療法は未確立
  • 対症療法としてクエチアピン,抗パーキンソン病薬
    • PKCに対してはカルバマゼピンを使用する
1)
リン酸トランスポーターの1つ PiT2: type III sodium-dependent phosphate transporter 2 をコード
2)
platelet-derived growth factor:PDGF の subunit β をコード
dz/ndd/fahr.txt · 最終更新: 2022/09/26 by admin

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