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遺伝性パーキンソン病
- 常染色体優性遺伝性PD(ADPD)と常染色体劣性遺伝性PD(ARPD)がある
PARK1/4 | AD | SNCA α-synuclein | 若年発症,認知症合併が多く進行が早い。 病理学的には特発性 PD に典型的な黒質緻密部や青斑核,延髄迷走神経背側核に加えて大脳皮質や海馬まで含めた広範な levy body 病理を認める。PARK4 の SNCA重複は duplication のほうが triplication よりも発症年齢が高く,L-dopa反応性も良好となる。 |
PARK2 | AR | Parkin変異 | 20〜30歳代と若年発症する.下肢ジストニアが特徴的で,下肢腱反射は亢進する。典型例では睡眠後の症状改善(sleep benefit)を認める。αシヌクレインは無関係.ユビキチンプロテアソーム蛋白分解系酵素の異常による.そのためLevy小体病理を認めず,MIBG心筋シンチも集積が低下しないことが多い.DATシンチでは取り込み低下を認める.嗅覚は保たれ,認知症もほぼ認めない。少量のL-dopaでも症状改善が得られ,反応性は終始保たれる.予後良好.ただしジスキネジアやウェアリングオフ現象など運動合併症は多い. |
Tips
- GBA1はゴーシェ病の原因遺伝子(ホモ変異)だが, GBA変異ヘテロ保因者は PD 発症リスクが高いことで知られる
- 本邦でも PD 患者 10% 程度に GBA 変異があると報告されている
参考文献
- 鈴木則宏 神経内科 clinical questions & pearls パーキンソン病
dz/ndd/fpd.txt · 最終更新: 2022/10/01 by admin