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脳腱黄色腫 CTX
概要
疫学
- 本邦では60例ほどの報告がみられる
- 20歳以前に多くが発症する
- 遺伝子データベースからは東アジアで65000人に一人程度の発生と想定されており,本邦では過小診断の可能性がある
検査
採血 | 血清コレスタノール高値が重要(本邦ではSRLで測定可) 本邦の全国調査では 21.1±10.5 μg/mL(±SD),健常者は 2.35±0.73 |
脳 MRI 画像 | 両側性に小脳歯状核,小脳脚,淡蒼球,皮質脊髄路(内包後脚など),脳室周囲白質に T2WI/FLAIR high(T1WI low) 頻度は歯状核が 63%~79%,皮質脊髄路が 33%~86%,淡蒼球が 5%~86%,脳室周囲白質が 20%~100%と報告されている4) |
脊髄MRI | 頚髄~胸髄の側索・後索に T2WI 高信号を認めることもある(症状としてミエロパチーを呈する) |
NCS | 軸索障害も脱髄も報告がありどちらが主体かは評価が一定しない.神経生理学的検査でのみ検出される潜在性障害も含めると 41%~79%と高頻度に認められる. |
治療
- CDCA(ケノデノデオキシコール酸)の補充
- 保険適応外だが,スタチンや LDL-アフェレーシスを試みる場合もある
参考
- 小山 信吾, 脳腱黄色腫症の診断と疾患修飾療法, 神経治療学, 2021, 38 巻, 3 号, p. 378-383 J-stage
- J Atheroscler Thromb. 2021 Sep 1; 28(9): 905–925. PMC8532057
dz/mbd/ctx.txt · 最終更新: 2022/09/16 by admin