dz:mbd:pompe
Pompe 病
- GAA1)遺伝子異常,常染色体劣性遺伝形式(AR)
- 本邦では筋型糖原病の1種として指定難病
- 主に筋細胞のライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積して起こる進行性の筋疾患
- 酸性αグルコシダーゼ活性低下 or 欠損 ⇒ 筋細胞ライソゾーム内にグリコーゲンが蓄積
- 専ら筋を障害する疾患
- 筋疾患だが,中でも傍脊柱筋が障害されやすい
- 遅発性の成人型では,心筋障害は稀(生命予後規定は呼吸筋障害が主となる)
- 注:2歳未満の発症例では心不全を認めることが多い
- 酵素補充療法(アバルグルコシダーゼα)が有効である
- 診断は濾紙法でのスクリーニングが可能
症状
- 小児型,成人型を合わせて遅発型と呼ぶ
乳児型 | 生後2か月頃から哺乳力低下,筋力低下が出現.フロッピーインファントとなる. 心肥大,巨舌,肝腫大あり.18か月までにほぼ全例が死亡.死因は心機能障害・呼吸障害. |
小児型 | 小児型は生後6か月~幼児期に発症.筋力低下が徐々に進行.2歳以降の発症例では心肥大症状は伴わないことが多い.呼吸不全や呼吸器感染症で20~30歳代で死亡する |
成人型 | 10歳以降に発症.60歳代に気付かれる症例もある. 骨格筋の障害が主で心筋障害はまれ.重症度には大きな幅がある.主に近位筋優位の筋力低下を来たす. |
- 骨格筋の症状として運動が下手,脊柱側弯症,腰痛など
- 呼吸筋障害のため息切れ,風邪をこじらせやすいなど
- 夜間睡眠中の低換気のため,朝起きた時の頭痛や日中の眠気などを訴える
- 軟口蓋の力が弱く鼻咽腔閉鎖不全となるため,鼻声になる。
- 脳動脈瘤を起こしやすい
dz/mbd/pompe.txt · 最終更新: 2022/10/07 by admin