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dz:nmd:myd

筋強直性ジストロフィー MyD

  • 常染色体優性遺伝形式(AD)
  • 遺伝子座を第 19 染色体長腕にもつ DM1(Steinert病)と 第 3 染色体長腕にもつ DM2 に分類される
  • 本邦では 99%が DM1で,DMPK遺伝子非翻訳領域(3'UTR)の CTG triplet repeat 過剰延長による

合併症

  • インスリン抵抗性の糖尿病(高インスリン血症)
  • 睡眠時無呼吸症候群 ⇒ 日中過眠
  • 初期からの嚥下障害
  • 骨肥大
  • 認知機能低下(側頭極病変を伴う白質脳症)
  • 眼瞼下垂・兎眼
  • 難聴
  • 心伝導障害・不整脈
  • 骨肥厚
  • 低IgG血症
  • 肺活量が正常でも低酸素血症を認めることがある

先天性筋強直性ジストロフィー CDM

  • 石垣ら1) の報告より抜粋
  • 筋強直性ジストロフィー(DM)の早期発症・重症型とされる
    • DM1 のみの報告で,DMPK 遺伝子の異常繰り返し配列が 1000 回以上と大幅増加した症例が多い2)
  • 成人 DM のミオトニア,筋萎縮,若年禿頭などは若年時には認めない
  • 乳児期早期からの全身性筋緊張低下,呼吸・哺乳障害など特有の症状を示す
  • 95%以上の例で母親が DM に罹患しており,父親の罹患は稀である
  • 経過は二相性で,出生直後がもっとも不良だが,その後は独歩獲得まで改善する
胎児期 胎児の嚥下障害による妊娠後期の羊水過多や胎動微弱をみとめる.
何らかの分娩時異常をみとめることが多く,帝王切開や吸引分娩を要することも多い
原因不明の羊水過多の場合は,CDM の可能性を考慮する
新生児・乳児期 筋緊張低下,呼吸筋障害による呼吸不全.多くは人工呼吸管理を要する.
他の floppy infant と比べても,四肢の筋力以上に呼吸筋・嚥下機能の低下が目立ち易い
出生直後がもっとも状態不良で死亡例もある.
この時期には一般にミオトニアは認めにくい4歳頃から出始める)
テント状の上口唇(逆V字)を認める
幼児期 新生児・乳児期を乗り切れば筋緊張低下など筋症状は軽快する
ほとんどが独歩獲得までに運動機能は回復し,筋力低下は軽度にとどまる.
精神遅滞・行動異常などの問題が主体となる.精神発達遅滞は必発
青年期 青年期を過ぎると退行が始まり,成人型 DM と類似の経過を辿る
1)
小児期発症の筋強直性ジストロフィーの臨床とケア, 臨床神経 2012;52:1264-1266 J-stage
2)
BRAIN and NERVE 2011;63:1161-1167.
dz/nmd/myd.txt · 最終更新: 2022/10/04 by admin

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