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Marchiafava-Bignami病
- Marchiafava-Bignami disease;MBD
概要
- アルコール関与による脳梁を中心とした脱髄性疾患とされる
- 意識障害,精神症状,痙攣,眼球運動障害,記憶障害,歩行障害,脳梁離断症状を含む高次脳機能障害が急性〜慢性に発症
- 当初の報告では安価なイタリアワインによるとされていたが,現在多くの種類のアルコールでの発症が報告されている(安価なものしか買えないというのは交絡因子だったのであろう)
- 臨床的特徴をまとめた既報によれば,平均発症年齢 48.4(46.6-50.3),男性 80.4 %,アルコール依存症が 93%,栄養失調の合併 40%,WE合併 12.4%,チアミンによる治療 67.3%,ステロイドによる治療 12.4 %,糖尿病 6.5%1)
検査
- 脳MRIにて脳梁病変を認める
- ヤマネコの耳徴候:脳梁膝とその周囲の前頭葉の高信号所見
- 脳梁以外に病変を認める例も報告されているが,びまん性の脳梁病変や脳梁外に病変を認める症例は予後が悪いとされる
治療
- 有効な治療法は確立されていない
- Wernicke脳症に準じたビタミンB1補充療法が行われることが多い
病理
- 脳梁の脱髄
1)
Matti Hillbom, et al .J Neurol Neurosurg Psychiatry 2014;85:168–173.