stats:causal:exchangeability
Exchangeability
- 要するに「比較可能性」; apple vs. orange 比較になっていないか
- 因果推論における Exchangeability
$$ E\left[ Y^{a}|A=1\right] -E\left[ Y^{a}|A=0\right] $$
- Ignorability, No confounding assumption とほぼ同義
- 要するに「フェアな比較」ができていますか?ということ
- この条件が満たされなければ,因果効果 causal effectを推定できない
クリアするための条件
- Exchangeability の問題をクリアする手法は,主に以下の 3択
- RCT,自然実験,交絡調整 adjust
1. ランダム化比較試験 RCT
- 集団として平均的には曝露因子 $A$ 以外に関して均質になる強みがある
- 課題は主に以下の3点
- Lost-to-follow-up(最後まで参加している人を対象にすると,選択バイアスが起きる)
- 倫理・コスト的問題
- 母集団が曖昧になりがち(わざわざ治験に参加する人+様々な inclusion criteria ですでに選択バイアスが起きている)
2. 自然実験
- 曝露因子がランダムに割り付けられているかのようになっている状況を見つけてくる
- e.g.あるバイオマーカーの値が 49 と 51 の人で比較(GLでは 50以上で治療推奨している)など
- 操作変数,不連続回帰モデル Regression Discontinuity Design,etc…
- 課題としては主に以下の3点
- 誰における効果か分かりにくい(局所平均処置効果 Local Average Treatment Effect:LATE).
- 上記の場合,ある値が 50前後の人しか含められない.非常に抽象的な小集団のみ対象.
- 本当にランダムかどうかもデータから実証できない.
- できる状況が少ないため,答えられる Research Question はかなり限定される
3. "調整"する
- Exchangeability 不成立の原因を特定して調整 adjustする
- これとこれとこれを条件づけて「これとこれとこれが同じ集団」に絞っていくと治療を受けている人と受けていない人は均質になっているはず,となる
- 分析デザインや統計解析でできる限り対処する
- Conditional Exchangeablity を作りに行くということ
- $E\left[ Y^{a}|A=1,L\right] = E\left[ Y^{a}|A=0,L\right] $
- =「$L$の値が同じ人では $A$ と potential outcome が独立」
- =「$L$の値が同じ人では,$A$がランダム」
- =「$L$の値が同じ人では,Exchangeability が成立する」
stats/causal/exchangeability.txt · 最終更新: 2023/10/08 by admin