内科のメモ帳

ずぼらな覚え書き

ユーザ用ツール

サイト用ツール


stats:fprisk

FPR 偽陽性リスク

  • false positive risk
  • P値の誤用を避けるため,P値と併記し“偽陽性リスク(FPR)”を記載することが David Coloquhoun により提案されている1)
  • FPRは「単一のバイアスがない実験を行った後に「有意なp値」を観測した場合,その結果が偽陽性である確率はどれくらいか?」という問いに答えるものである
The FPR answers the question, “If you observe a ‘significant’ p-value after doing a single unbiased experiment, what is the probability that your result is a false positive?

課題

  • 問題は,FPRを計算するためには「ある効果が本物である事前確率」を特定する必要があること
    • そしてこれを知っていることは稀である
  • Colquhounは,事前確率を0.5としてFPRを計算することを提案している
    • 要するに「五分五分」を初期設定にするということ
      • これは確かな事前データがない場合に想定される最も大きな値で,合理的である
    • この方法で求めたFPRは,ある意味で最小 minimum の偽陽性リスク(mFPR)である
    • よりもっともらしくない仮説 less plauseible hypothetes(事前確率0.5以下)であれば,FPRはさらに大きくなる
  • mFPRはp値だけを報告するよりも大きな改善となるかもしれない
    • Colquhounは,0.05に近いp値は,様々な仮定の下で,最小20-30%の偽陽性リスクと関連していると指摘している
1)
David Colquhoun (2019) The False Positive Risk: A Proposal Concerning What to Do About p-Values, The American Statistician, 73:sup1, 192-201 DOI
stats/fprisk.txt · 最終更新: 2022/11/04 by admin

Donate Powered by PHP Valid HTML5 Valid CSS Driven by DokuWiki