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med:oac

経口抗凝固薬 OAC

  • Wf,DOAC

DOAC のポイント

  • アピキサバン,ダビガトランの2剤が2回投与
  • ダビガトランだけがトロンビン阻害薬であり,また適応は心原性脳塞栓症の予防のみ
    • 他の3剤はすべてXa阻害薬であり,いずれも静脈血栓塞栓症にも適応がある
      • エドキサバンは整形外科術後のDVT予防にも適応がある
      • リバーロキサバンは下肢血行再建術後のPAD患者における血栓抑制にも適応がある
        • 小児適応はリバーロキサバンのみ

まとめ

/ ダビガトラン リバーロキサバン アピキサバン エドキサバン
作用機序 直接トロンビン阻害 直接Xa阻害 直接Xa阻害 直接Xa阻害
投与回数 1日2回 1日1回 1日2回 1日1回
CCr50- 150mg2回 15mg1回 以下から2つ該当(2.5mg)
80歳
60kg以下
Cr1.5以上
以下から1つ該当(30mg)
P糖蛋白阻害薬併用
60kg以下
CCr50未満
また,80歳以上で出血高リスクでは15mg検討可
CCr30-50 110mg2回に減量 10mgに減量
CCr15-30 禁忌 10mgで慎重投与
CCr≦15 禁忌 禁忌 禁忌 禁忌
生体利用率 6.5% 80-100% 50% 62%
相互作用 P糖蛋白阻害薬,誘導薬 CYP3A4 CYP3A4 P糖蛋白阻害薬,誘導薬
腎排泄率 80% 35% 27% 50%
適応疾患 脳塞栓症予防 脳塞栓症予防
DVT
脳塞栓症予防
DVT
脳塞栓症予防
DVT
他剤とのスイッチ
ヘパリンへの変更 最終後12h 最終後12h
維持期は24h
最終後12h 最終後24h
ヘパリンから変更 持続中止時~ 持続中止時~ 持続中止時~ 持続中止時から4±1h
Wfへの変更 併用したままWf開始し頻回にINR確認,INR治療域〜DOAC中止
Wfから変更 中止後に頻回にINR確認,INR治療域加減〜DOAC内服開始
  • 脳塞栓症予防は非弁膜症性AF(NVAF)に限る
  • 基本的にどの薬剤もP糖タンパク阻害薬(ベラパミル・イトラコナゾールなど)は併用禁〜注意
    • ダビガトランでは血中濃度を過剰に高めてしまうため,出血リスク+++
  • P糖タンパク質基質:
    • ジゴキシン
    • ダビガトラン,エドキサバン,リバーロキサバン
    • パクリタキセル,ドセタキセル
  • P糖蛋白質阻害薬剤:
    • 抗不整脈薬:ベラパミル,アミオダロン
    • 免疫抑制薬:タクロリムス,シクロスポリン
    • SSRI:塩酸セルトラリンやパロキセチン
    • マクロライド系抗菌薬:クラリスロマイシン,エリスロマイシン
  • P糖蛋白誘導薬
    • リファンピシン
    • カルバマゼピン

参考

  • 日内会誌 105;11
med/oac.txt · 最終更新: 2022/10/07 by admin

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