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留学前に準備すること
1年以上前からの準備
早い時期(1–2年ほど前)から準備するもの | |
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英語スコア | 留学する2年ほど前から準備.留学先への apply や奨学金への apply ですでにスコアが必要になる.TOEFLなど受験したことが一度もなければ,とりあえず留学2年前には最低限1度受験する.初回はノー勉でポチってよい.まずTOEFLやIELTSをポチることから留学計画は始まると言っても過言ではない.その時点でのスコアから逆算して英語学習のプランを組むのがよい. |
GREなど | 進学先によっては英語試験以外のスコアが求められる(大学一般教養レベル).遅くとも2年ほど前から準備. |
奨学金手配 | 留学先へのapply前〜同時期に準備が必要.情報収集は1〜2年前に進めておくとよい.大学に在籍している場合,大学事務や国際協力部門などに早めに相談する.ビザ申請などで収入要件にもかかわるため最も重要.現地での生活が維持できなければ留学が成り立たない. |
留学先が確定したら
ビザ申請関連 | 書類提出後に数ヶ月〜不備があると最悪1年かかるため早めの準備が何より大事 |
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パスポート | 2〜3週間を見込み,早めに手配.自治体により異なるが,期限切れていなければ更新はマイナンバーカードでネット申請可.新規申請は窓口.子供・配偶者も.とくに女性で旧姓のままであれば必ず更新.これらにも戸籍謄本が必須であるため,ビザ申請とパスポート申請を同時期に行う場合は戸籍謄本を多めに準備する必要がある. |
戸籍謄本 | マイナンバーカードでコンビニ発行可だが,その制度を用いなければ本籍地でしか手に入らない.本籍地が現住所と異なる場合は要注意.家族帯同の場合などは婚姻関係・親子関係の証明にも用いる.英訳をつける必要もあり.翻訳業者をどこに依頼するかにもよるが,1通あたり2000〜7500円,所要期間1週間程度となる. |
収入証明 | 生活維持できることの証明.奨学金であれば支給元に依頼して英訳を用意してもらう必要がある.収入が現地から出る場合はその点の証明も.依頼先のスピードにもよるが1ヶ月以上前には依頼しておく必要があると考えるのが妥当. |
預金残高証明 | 2週間程度を見込んだうえで,銀行に英語書類を依頼する(この時点で,留学中に口座維持できる銀行に財産を移しておくとよい).基本的に数千円程度,有料.現地での収入証明が十分額であれば預貯金証明提出は不要であることもあるが,預金が十分額あるのであればビザ処理が迅速になる可能性もあるため提出するのがよさそう |
正式な入学・在籍証明 | 正式な入学書類 & 研究計画書(アカデミア在籍の場合)を用意する必要がある.書式等は国や所属する大学・機関により異なる.担当部署に早めに連絡して用意してもらう.2週間程度は見込んだ方が良い. |
保険 | 滞在中の医療保険など.ビザ申請時点で求められる.留学先に要確認.そこでどのような保険になっているかは確認できる.場合によっては証明書類を発行してもらう必要がある.この辺りはかなり国によって異なるため注意.欧州で1年以上留学する(=現地の住民票を得る)場合は現地の医療保険に自動加入する場合もある. |
ビザ手配後
数ヶ月前までに行うこと | |
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運転免許更新 | 期日前であっても事前更新が可能(要・証明書類).海外滞在中に切れてしまうことが明確な場合,強く推奨(失効すると再取得の手続きが大変なことになる). |
専門医認定の期間延長申請 | 海外留学を証明できればその期間の更新免除や料金振り込み免除などを手配してもらえることが多い.帰国後もすぐに単位収取を再開できるとは限らないため,出国前に取れる単位は駆け込みで色々取っておくと良い |
おカネ系整理 | 1年以上の留学の場合,基本的には住民票を抜くことになる(=海外転出届).多くの銀行口座が解約必要(一部のメガバンクを除くほとんどのネット銀行).現地通貨でも預金・引き落とし可能なマルチカレンシー口座を用意しておく(ソニー銀行・SMBCプレスティア・一部メガバンクの有料口座).同様に,証券口座やNISA,iDECO,国民年金,健康保険なども個別に対応が必要であるため注意.クレジットカードも整理しておくと良い.後述 |
現地住居手配 | 渡航後に正式に現地の住民票や銀行口座を開設するまでは基本的にすぐアパートなどの契約をすることは難しい.いったん寮やホテルで “つなぐ” 必要がある可能性は高い.留学先の大学の国際連携部などに早めに確認することが必要.住居難の地域では特に時間がかかる.ビザが降りていないとここでつまずく可能性があるため早めのビザ申請が重要 |
直前期
出る1ヶ月前〜直前に手配すること | |
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転居 | 賃貸を解約してから出国する場合には,不在時の郵便配達先となる場所(実家など)に住民票上の住所を移しておく.そのうえで住民票を抜く,という二段構えになる.子供が自治体の保育園に通っている場合,退園後に手続きした方がよい. |
国外運転免許1) | 有効な日本の運転免許があれば発行可能,ただし期限が切れてしまう場合は国際運転免許もその日時までの有効期限となる.大きな運転免許試験会場などであれば即日発行してもらえることも多いが要確認.原則1年ごとの更新制となるため,一時帰国時に毎回更新するか,数年単位で留学する場合には留学先の国での免許に書き換える必要がある.国によって必要な手続きは異なる(書類のみの場合もあれば実技を要する場合もある)ため,現地の(日本ではない)大使館のウェブサイトなどで確認すると良い. |
納税管理人 | 出国後に確定申告を行う必要がある場合には必須.バイトや代務をしていた医師は基本的に必須の手続き2).原則として非居住者はe-Taxを使ったオンラインでの確定申告はできなかったため納税管理人選定を済ませる必要があった.ただし,2024年5月からマイナンバーカードが失効しなくなったため,今後は本人が海外からe-taxできるようになるかもしれない? |
住民票を抜く | 2024年5月以降,マイナンバーカードは失効しなくなった3). |
おカネ系
- 基本的に「非居住者になる」ということが大きい
海外転出届:住民税免除・国保からの脱退
- 1年以上海外に住む場合,海外転出届が必要(ただし残しておいても罰則はない)
- 転出届を出すことで「非居住者」となる
- 翌年の住民税の支払い免除 となる.
- 年金は支払い義務がなくなる(任意継続は可)
- 国保からは強制離脱.他の健康保険の任意継続は可
- マイナンバーカードは無効になるが没収はされない
- 住民票を戻す際に同じ番号のまま復活する
- 住民税は1月1日時点で居住している自治体に1年払う義務があり,その額は前年度の課税所得の10%.
- そのため節税するなら12月まで働いた上で12月に転出が理想
- 課税所得700万円なら翌年に払うはずだった住民税70万の節税になる
- なお帰国後は2週間以内に住民票の復活が必須
住民票を抜くデメリット
- 国保が切れるため,一時帰国のさい気軽に病院に行けない(=自己負担10割)
- 住民票を戻さない限り国保には再加入できない(一時帰国でも住民票は戻せるが,再度出国前に海外転出届が必須)
- 上記デメリットを回避するため,あえて住民票を残すという選択肢はある.ただし医師で前年の給与がそれなりにあると「住民税+国保の保険料」は相当の負担額(年間150万〜200万など).国保でなければもう少し安いと思われるが,
- そもそも任意継続の健康保険に加入し支払いを継続している場合,その保険証で一時帰国時の受診は可能.そのためこのケースでは住民票をあえて残すメリットがあまりないかもしれない
年金・iDeCo
- 厚生年金:海外住所でも引き続き適用が原則.
- 国民年金4):強制加入ではなくなるが手続きで「任意継続」は可能.
- iDeCo:厚生年金 or 国民年金の任意継続をしている場合,手続きで継続可能.
- 最終的に日本に帰ってくるなら継続しておいても良いと思われるが可処分財産は減るため余剰資金を確認しつつ
健康保険
- (A)海外転出届を提出する場合(=非居住者)
- 任意継続:継続可能.継続をやめる場合は手続きが必要.
- 前年まで市中病院で勤務している場合,公立病院だと「共済組合」,そのほかの病院だと「組合健保」or「協会けんぽ」に加入している.これらはそれまでの勤務年数などの条件を満たせば退職後に「任意継続」が可能.会社が払ってくれていた分も払うため保険料は倍になるが,医師の場合は基本的に国保加入より安くなる(目安として年収>450万).
- この保険料を払い続けるのであれば,海外転出後も一時帰国時の受診は3割負担で可能.
- 国民健康保険(国保):継続不可.
- 国保は強制退会.海外転出届を提出後,連続的にこちらもやめる手続きが必要.
- そのため一時帰国する際も,日本の医療は全額自費になる(一旦住民票を戻すなど諸々対応すれば3割負担で受診可能).
- (B)海外転出届を提出しない場合(=居住者)
- それまでと変わらず健康保険に加入し支払いを続けるのみ
海外送金:Wise or Revolt
- 銀行はソニー銀行やSMBCプレスティアなど海外でも維持可能なマルチカレンシー口座を持っておきつつ,基本的には海外送金は Wise か Revolt などのサービスを用いるのが得
- 現地で給料をもらうなど給与がある場合,現地口座としても使える Wiseが良い
国内銀行は一部を除き解約必要
- 国内銀行は非居住者に対してサービスを提供していない(=解約が必要になる)ことが多いため注意が必要.
- ゆうちょは代理人を立てて口座維持可能
- 大手のネット銀行(楽天銀行,住信SBI銀行,イオン銀行など)は解約を強いられる.
- MUFG・三井住友などメガバンクは月々200-300円で口座維持&海外使用が可能.
- 結論:ソニー銀行がわかりやすくラク
- 使用方法条件によっては SMBC信託銀行 やMUFGダイレクトも
- SMBC信託銀行は 50万以上預金がないと維持費2200円取られるため注意
国内証券会社はほぼ売却必要
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- ジュニアNISAも.
- これも会社によるが,大手の楽天証券やSBI証券の場合,口座保持はできる(5年程度)
- が原則として新規に可能な取引はない.置いておくだけ.
クレジットカード
- 銀行を解約してもクレジットカードは使えるが,引き落とし講座の設定は変更する必要あり
- ANAマイルの方が JALマイルよりも就航ターミナルが多く,留学向き(2023時点)
- 海外で普通にクレジットカードを使うと「海外事務手数料(1.7% - 3%)」がかかるため注意
- 現地通貨を含むマルチカレンシー口座からのデビットカード(SMBCプレスティア,ソニー銀行,Wise)など,基本的には円など他の通貨を介さない取引が得(つまり一括で事前に換金しておき,その口座から引き落とした方が手数料が少なく済む場合が多い)
3)
マイナンバーカード総合サイト:https://www.kojinbango-card.go.jp/apprec/abroad/
4)
ほとんどの大学院生・ポスドクはこちらのパターンと思われる