目次
高K性周期性四肢麻痺
遺伝性 hyperKPP
高K性周期性四肢麻痺
Hyperkalemic periodic paralysis; hyperKPP
実際には「正K性」もここに含まれる
遺伝性と二次性がある
二次性ではK保持性利尿薬,アジソン病,腎不全を除外する
正K性では,他のミオトニーを呈する疾患を除外する(
MyD
など)
遺伝性 hyperKPP
発症は15歳まで
SCN4A
(骨格筋型Naチャネルαサブユニット)遺伝子変異によるものが知られるが,変異の仕方によっては
低K性周期性四肢麻痺
や
先天性筋無力症 CMS
をきたす
発作時血清カリウム濃度が高値あるいは正常,意識は清明,筋痛を伴うことがある
低K性周期性四肢麻痺
と比べて麻痺発作の程度は軽く,短い
呼吸筋・嚥下筋は原則侵されない
発作持続は数10分から数時間程度
寒冷
,果物など高カリウム食摂取,
空腹や安静(不動)
が誘因となりうる
発作間欠期には通常筋力低下を認めない
臨床的
1)
あるいは針筋電図で
Myotonia
を認める
臨床的にミオトニー現象(筋強直現象)を認める
眼瞼の強収縮後に弛緩遅延がみられる(lid lag)
手指を強く握った後に弛緩遅延が認められる(grip myotonia)
母指球や舌などを叩くと筋収縮が見られる(percussion myotonia)
繰り返しでの増悪(パラミオトニー)
寒冷での悪化
針筋電図でミオトニー放電を認める
1)
軽い筋のこわばり程度でしばしば気づかれにくい