目次

調整 adjust

統計解析による交絡の adjust

  1. 患者属性の分布をそろえる
    • 「マッチング」や「重み付け」を行う
      • イメージとして男女比が交絡していた場合に「男女の割合を揃える」手法
  2. 患者属性が同じ集団に注目する(条件付け:conditioning)
    • 層別化,限定,一般的な回帰分析
      • イメージとして男女比が交絡していた場合に「男だけ,女だけに注目する」手法

変数のタイミングは重要

ベースライン前調整の利点

$$\left[ U\rightarrow X_{0}\rightarrow Y_{0}\right] \longrightarrow \left[ X_{1}\right] \longrightarrow \left[ Y_{2}\right] $$

ベースライン前調整の注意点

  1. 曝露が時点間でほとんど変化していない場合は,ベースライン前の調整はできない(多重共線性が生じてしまう)
  2. 適切な問いなのか?
    • 特に変動していない曝露(=人種,性別など)は介入できないものである

実践的な変数選択アプローチ

Disjunctive Cause Criterion

操作変数を調整しない

未測定交絡のプロキシは調整する

調整変数の候補が大量にある時

サンプルサイズが小さいとき

1)
Tyler J. VanderWeele, Maya B. Mathur and Ying Chen. “Outcome-Wide Longitudinal Designs for Causal Inference: A New Template for Empirical Studies”DOI
2)
VanderWeele TJ. Principles of confounder selection. Eur J Epidemiol. 2019;34(3):211-219. DOI, PMID:30840181, PMC6447501