アルコール性ニューロパチー
長期常用したエタノールの直接的毒性によって末梢神経を障害する疾患
純粋なアルコール性であれば,左右対称性,下肢遠位部優位,緩徐進行性の感覚運動型多発ニューロパチー
痛みや灼熱感が症状の前景に立ちやすい(=
Small Fiber Neuropathy
)
病理では無髄神経線維や小径有髄神経線維の優位な脱落を認める
重症例ではすべての神経線維が高度に脱落する
ATTR-FAP
などの
アミロイドーシスと異なり,再生所見を認めやすい
(=断酒による可逆性の証左)
ビタミン欠乏性ニューロパチーとの合併が多く,完全な分離・区別は困難であることが多い(特に
VitB1欠乏性ニューロパチー
)
アルコール性ミエロパチーを合併すると,下肢痙性や腱反射亢進を伴うことがある