目次
CTRX
適応
腎機能調整
注意点
参照
CTRX
セフトリアキソン(第三世代セフェム)|Ceftriaxone Sodium Hydrate
通常用量:1g 24q ~ 2g 24q.髄膜炎 dose では 2g 12q.
誤嚥性肺炎だからといって思考停止で
ABPC/SBT
にする必要はなく CTRX でほぼ治療可能.
商品名:ロセフィン®︎ 注射製剤のみ
GPC
GNR
嫌気性菌
MRSA
MSSA
連鎖球菌
E.faecalis
E.faecium
腸内細菌
緑膿菌
ESBL
嫌気性菌
×
○
○
×
×
◎
×
×
△
肺炎球菌 ◎
市中感染で問題になる多くの GNR(
E.coli
,
Klebsiella
,
Proteus
,
H.influenzae
,moraxella catarrhalis,
Salmonella
など)をカバーする
適応
市中肺炎,尿路感染,細菌性髄膜炎に対する第一選択薬.
PRSP を含む肺炎球菌,幅広い腸内細菌に有効
GNR を幅広くカバーするが,AmpC過剰産生菌・ESBL産生菌には無効
CTM より GNR カバーが広く,
AMPC/CVA
・
ABPC/SBT
に相当し,BLNAR へも第一選択
一般内科診療で最も使用頻度の高い抗菌薬の1つ.
腎機能調整
原則的に不要だが,高度腎機能障害患者に 2g 適用は短期の方が良い可能性(CTRX脳症)
意識消失,レベル低下,痙攣,不随意運動などの精神神経症状は高度腎機能障害患者で報告が多い
注意点
Ca含有輸液(リンゲル液など)との混注,同時投与を避ける(沈澱を生じる可能性)
胆泥形成リスクとなりうるため注意
セフトリアキソン脳症
透析患者に 4g/日 で適用して10日後にジスキネジア,12日後に意識障害,中止5日後に改善
1)
2g/日を13日投与して脳症を認めた症例[血中濃度100mg/L以上,脳脊髄液濃度10mg/L]
2)
参照
サンフォード感染症治療ガイド2020
1)
廣坂雄介, 他: 日腎会誌 59: 752, 2017
2)
Suzuki S, et al: Intern Med 2019 PMID: 30799339