目次
結核性髄膜炎
診断
参考
結核性髄膜炎
癌性髄膜炎(髄膜癌腫症)が主な鑑別となる
脳底周囲の派手な造影効果が有名:
画像(Fig 3E)
このOA論文
PMC4448708
の結核画像まとめは全般に素晴らしい
合併症として以下が有名
SIADH
⇒ 低Na血症
水頭症(65〜80%近い合併率)
2割程度が閉塞症水頭症となり,VPシャントが考慮される
HIV合併など感染リスクが高い場合には,神経内視鏡的治療が考慮される
脳底部血管炎による脳梗塞(20%程度)
脳神経障害(外転神経が最多,ついで視神経・動眼神経・顔面神経の同時障害が多い)
診断
結核性髄膜炎の確定診断には PCR や培養による同定が必要
培養は8週間かかるため PCR 併用が推奨
注意点として IGRA(QFT や T-SPOT)は結核感染の既往でも陽性になるため診断には使えない
他の参考所見として以下がある
肺結核や粟粒結核などの胸部異常陰影の確認
結核腫の検索(頭部 CT と MRI)
喀痰や胃液を用いた PCR
髄液中のアデノシンデアミナーゼ ADA は参考所見だが疾患特異性は低い
参考
Cold Spring Harb Perspect Med. 2015 Jun; 5(6): a017814.
PMC4448708
結核性髄膜炎診療 NEUROINFECTION, 2022, 27 巻, 1 号, p. 6-,
DOI,J-Stage