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筋緊張 Muscle Tone

筋強剛 rigidity錐体外路徴候.一様な抵抗を生じる鉛管様強剛 lead-pipe rigidity,断続的な抵抗が生じる歯車様強剛 cogwheel rigidity がある.屈曲・伸展のいずれでも生じる.
痙縮 spasticity主に錐体路徴候.筋相動性伸張反射の亢進.緩徐な筋の持続的伸張を加えると,はじめは伸張反射が起こって抵抗が強いものの,だんだん弱くなる(=折り畳みナイフ現象).またこの抵抗は急激に伸展させた時の方が明確になる.腱反射は亢進し,クローヌスもみられる.屈筋または伸筋のどちらか一方の障害で起きる.
間代 clonus上位運動ニューロン障害の徴候.筋肉や腱を不意に伸張したときに生じる規則的かつ律動的に筋収縮を反復する運動.
足間代:アキレス腱が縮んだ状態(脱力して足が下垂した状態)から急に足底を上に押し上げアキレス腱を伸長させると,下腿三頭筋のクローヌスが起こり足関節の細かい屈曲・伸展運動が数回繰り返される.これはアキレス腱の深部腱反射が高度亢進していることと同義.
抵抗症 paratonia診察時に筋力を緩めることができない.無意識に力が入ってしまう.認知症など非特異的な大脳皮質の機能異常.注意が他に向いていれば抵抗がなくなるので,計算をしてもらうなどの工夫で緩和させられる.

筋強剛の身体所見

筋緊張の機序

参考