Beevor's sign

健常人においては,座位をとろうとする動きの際には臍の位置は変わらない.しかし下位脊髄,あるいはそこからの神経の病変のために臍より下方の腹直筋に麻痺が起これば,正常な上部の腹直筋は臍を上方へ引き上げ,ときには 1 インチ も移動することがある.臍のレベルの腹壁は第10 胸髄神経根によって支配されているので,座位をとるという動作の際に臍が著明に上方に挙上する場合には,第 10 と第 12 胸髄の間か,そこより出る脊髄神経根の病変を示すことになる

──引用 3)

1)
Beevor’s lasting contributions to neurology: More than just a sign. Neurology 90:513‒517, 2018
2)
Significance of Beevor’s sign in facioscapulohumeral dystrophy and other neuro- muscular diseases. J Neurol Neurosurg Psychiatry 76:869‒870, 2005
3)
脊椎脊髄 32 (1):63‒67,2019