目次
運動失調 ataxia
鼻指鼻試験
指鼻試験
手回内・回外試験
踵膝試験
運動失調 ataxia
Ataxia
小脳性,感覚性(脊髄・末梢神経性)の2つに大別される
協調運動障害を四肢動作・歩行の際に認める
小脳性では閉眼の増強は目立たないが,感覚性では深部感覚障害による閉眼の影響が大きい
測定異常,運動分解,反復拮抗運動不能の3要素で考える
症状
小脳性運動失調
Cerebellar ataxia
感覚性運動失調
Sensory ataxia
歩行
酩酊歩行.wide-based,よろめく
踵歩行.wide-based.足を高く上げ不安定.どんと踵から強く地面を踏む.足元をずっと見ている.
Romberg徴候
陰性
陽性(閉眼でふらつく)
測定異常
あり
閉眼時にあり
深部感覚障害
なし
あり
構音障害
scanning speech
なし
1)
眼振
+/ー(注視誘発性)
なし
鼻指鼻試験
被検者の鼻と検者の指先に,交互に触れてもらう試験
途中の運動分解と測定異常(overshooting)を観察する
患者の指の先端が,肘を伸ばしてちょうど届くくらいの距離感で行う
検者は1回ごとに指の位置を上下左右に動かす
指鼻試験
両手の指で交互に被検者の鼻を触れてもらう.肘は伸ばす.
必ず
開眼,閉眼の両方で行う
(閉眼で深部覚異常による障害を検出する)
手回内・回外試験
上肢を前方に挙上,または肘で屈曲して提示させた上で可能な限りはやく回内・回外を繰り返してもらう
速さ・リズムの乱れを観察する
踵膝試験
踵で膝を2〜3 回程度叩いてもらい,すねを沿わせた後,ベッドに足を置く
これを左右で複数回繰り返す
1)
脊髄・末梢神経由来の場合