目次
Guillain-Barre症候群(GBS)
治療
検査
予後
Guillain-Barre症候群(GBS)
AIDP(脱髄型):呼吸障害や自律神経障害を呈する例はAIDPの方が多い
サイトメガロウイルス感染,GM2-
IgM
,GD1b-IgG
CIDP,AIDPは後天性の脱髄性ニューロパチーであり,
AMNS
(abnormal median normal sural)パターンを呈する
正中神経のほうが腓腹神経よりもよし神経末端部を評価しているため,と説明される
AMAN(軸索障害型):C.jejuni感染,GM1-IgG抗体,GD1a-IgG抗体,GAlNac-GD1a-IgG抗体
咽頭-頚部-上腕型:IgG-GT1a抗体
cf. 多相性運動ニューロパチー MMN は
GM-IgM
治療
IVIgを行う
GBSの10-15%程度の患者で急性期の治療後にいったん軽快した症状が再増悪することがある
治療関連変動 (GBS-TRF)として知られている
GBS-TRF なのか Acute-CIDP なのかの鑑別には以下が有用
1)
Acute-CIDPを示唆する
発症から8週間後に再増悪をきたした場合
3 回以上の再発を来した症例
増悪時に歩⾏可能 (GBS disability score ≤ 2)だった症例
GBS-TRFを示唆する
増悪時に人工呼吸を要したり脳神経症状をきたしたりする
検査
CSF
脳脊髄液蛋白は発症1週間程度では上昇しない例も多く,上昇程度と予後との関連も認められない
造影MRI
脊髄神経根(前根・後根)や馬尾に Gd 増強効果を認めることがある
2)
予後
EGOS,EGRISがあり,いずれも高得点であるほど予後不良
いずれも
MRC sum score
を評価指標の1つとして含む
EGOS(Erasmus GBS outcome score)
3)
年齢,下痢の先⾏の有無(=C.jejuni想定),⼊院時または⼊院1週間後の四肢筋⼒(MRC sum score)から算出
4週,3ヵ⽉,6ヵ⽉後に介助歩⾏が必要となる確率を予測する
EGOSには組まれないが,
CMAP低振幅〜消失
や,入院までの日数が短いこともリスク
EGRIS(人工呼吸器装着の予測スケール)
4)
入院までの期間,顔面神経麻痺a/o球麻痺,入院時四肢筋力(MRC sum score)から算出
1)
Ruts L, et al. Neurology. 2010. May 25;74(21): 1680-6
2)
臨床神経 2013; 53: 543-550
3)
Neurology2011;76:968-9752011
4)
Ann Neurol 2010;67: 781-787.