目次
薬剤性ニューロパチー
原因薬剤
意外と起こさない薬剤
参考
薬剤性ニューロパチー
neurologist referral の2〜4%を占めるほどメジャーな現象
1)
.
代表例は化学療法誘発性ニューロパチー(CIPN;chemotherapy-induced peripheral neuropathy)
基本的には緩徐進行性,左右対称性,四肢遠位部優位
ほとんどは後根神経節神経細胞体障害または軸索障害
後根神経節には血液神経関門 BNB がないため,神経毒性のある薬剤のダメージが起きやすい
脱髄をきたす薬剤は少ないが,代表例は以下
クロロキン,アミオダロン,タクロリムス,プロカインアミド(
黒の網タイツ脱がすプロ
,と覚えるらしい)
原因薬剤
CIPN の代表例は以下
プラチナ製剤(シスプラチン・オキサリプラチン)
プラチナ製剤は最終投与から 2〜6ヶ月経過しても末梢神経障害が新規出現したり増悪したりすることが知られる(
coasting
)
2)
ビンカアルカロイド系薬剤(ビンクリスチン,ビンブラスチン)
微小管阻害薬のタキサン類(パクリタキセル・ドセタキセル)
サリドマイド
ボルテゾミブ
抗菌薬:クロラムフェニコール,
メトロニダゾール
(脳症も有名)
抗不整脈:アミオダロン,プロカインアミドなどが有名
免疫チェックポイント阻害薬:なんでもあり
その他:
フェニトインやスタチン
も原因になりうる
意外と起こさない薬剤
シクロホスファミドは基本的に報告がない
参考
BRAIN and NERVE 72 ( 2 ): 166 - 170 , 2020
1)
Drug-induced neuropathies. Handb Clin Neurol 115: 729 - 742, 2013
2)
Chemotherapy-induced peripheral neuropathy: a current review. Ann Neurol 81: 772 - 781, 2017