目次
HDLS/ALSP
検査
神経病理所見
参考
HDLS/ALSP
神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症
HDLS:hereditary diffuse leukoencephalopathy with spheroid
ALSP:Adult onset leukoencephalopathy with neuroaxonal spheroids and pigmented glia
ミクログリアの機能異常
が原因
CSF-1R
遺伝子異常が原因として特定されているが,未特定の他の遺伝子変異もあるとされる
常染色体優性遺伝 AD
もしくは孤発
30-40歳前後で発症して進行性の認知機能障害をきたす(60歳以下発症であることが診断基準
1)
)
認知機能障害,錐体路徴候,パーキンソニズム,けいれん発作などを呈する(うち2つあることが診断基準)
認知機能障害は前頭葉機能低下により,無関心・注意障害・遂行機能障害・性格変化・行動異常をきたす
進行が早く,
発症5年以内に臥床状態
となることが多い.
死亡までの年数は平均6年(2〜29年),死亡時平均年齢52歳
2)
発症するまではまったく問題なく社会生活を送っている
stroke-like episodeや高度の末梢神経障害合併などは除外項目
検査
CT
微小石灰化病変
3スライス細かく撮像するとよく認める.概ね左右対称性であることが多い
MRI
T2/FLAIR
白質脳症+脳梁の高度菲薄化
3)
側脳室拡大はほぼ全例で認める.
MRI
DWI
内包や大脳脚など錐体路の繊維に沿った線状DWI高信号,ADC低信号を呈することがある.数ヶ月程度持続する.髄鞘内浮腫を反映しているとされる
4)
神経病理所見
広範な白質変性(髄鞘・軸索の崩壊)
名称通りに
軸索腫大(スフェロイド)
をきたし,マクロファージの浸潤を伴う
参考
1)
,
2)
難病情報センター(指定難病125)
3)
Intern Med 53: 21-27, 2014
4)
J Neurol (2014) 261:2351–2359