ALS1 | SOD1 | AD | 家族性ALSの20%を占め,本邦では最も多い.下肢からの発症が多く,必ずしも上位運動ニューロン徴候を伴わない. SOD1はCu/Zn SODでありMn SODではない.細胞毒性獲得型の機序であるため,mRNAを破壊する(Gapmar核酸投与投与). |
ALS2 | Alsin | AR | 若年発症,緩徐進行,上位運動ニューロン優位 |
ALS6 | FUS/TLS | AD | 家族性ALSの5〜10%を占め,本邦で2番目に多い.30 から 40 代発症と比較的若年発症で,経過は 2 年程度と進行が早く,上位運動ニューロン徴候には乏しい.まれにFTDの表現型をとる |
ALS-FTD2 | C9orf72 | AD | FTDをきたす.全世界的にはこの遺伝子異常が多くを占める |
Awaji基準
リルゾール | 本邦の第 III 相二重盲検試験ではprimary endpoint である一定の病性進展または死亡までの期間について有意差なし.7ヵ国31施設で実施された国際第III相二重盲検試験3)の結果,18ヵ月後 or 試験打切日における生存率は本剤50mg群55.3%,100mg群56.8%,200mg群57.8%,プラセボ群50.4%.本剤の全投与量群を合わせた生存率は56.6%で,プラセボ群 50.4% との間に有意差あり(層別Log-rank検定,両側p=0.048).*添付文書より |
FVC 60%未満であれば開始しない | |
エダラボン | ALSFRS-Rを主要評価項目にした検証的試験は当初有意差なし4))であったが,対象者を絞り込んだ 137例の post-hoc 解析(重症度1〜2度,%FVC80以上かつ罹病2年以内を対象)ではエダラボン群の ALSFRS-R score 低下は –5·01 (SE 0·64),プラセボ群 –7·50 (0·66)であった5).この研究が皮切りとなり各国で承認されているが,予後延長効果は疑問視されている. propensity score match 法を用いたコホート研究では生存期間,挿管人工呼吸までの期間などいずれの評価項目においてもリルゾールにエダラボンを加えるか否かで統計学的に有意差を認めなかった6) |
2週間おきに10日間点滴投与.FVC70%以下で終了目安.この点滴に費やす時間に対する cost-benefit が妥当か,適切な shared decision making が必要. | |
Tofersen | FDAで accelerated approval. FDA資料.P3では,全ての臨床的アウトカムで有意差なし.Change to week 28 in the ALSFRS-R score was -6.98 with tofersen and -8.14 with placebo (difference, 1.2 points; 95% confidence interval [CI], -3.2 to 5.5; P = 0.97). 平均罹病期間は onset から3ヶ月ぶんプラセボ群の方が長いという下駄を履きつつも上記結果.NfL や CSF中の SOD-1などバイオマーカーの改善のみをもって迅速承認された経緯7) |
医療用麻薬 | 塩酸モルヒネ速放 5mg,オプソ®️ 等.呼吸困難感に. |