目次
ヘルペス脳炎
病因
診断
治療
予後
ヘルペス脳炎
50-60歳台に発症ピークがあり,季節性はない
免疫不全などの背景は必須ではない
HSV-2では性器ヘルペスを認めることがあるが多くはない
病因
神経節より脳内にHSVが侵入
診断
CSF HSV-DNA PCR 陽性(Gold standard)
48時間以上(3〜7日)空けて2回検査陰性を確認するまで ACV を終了しない
髄腔内抗体産生所見と髄液ウイルス抗体価の経過に一致した上昇確認
治療
ACV 10mg/kg/日 IV
無効の場合はビタラビン併用またはホスカルネットへの変更
アシクロビル投与で
約 20%の患者に急性閉塞性腎症
を生じる
結晶尿により腎障害を生じるため十分な補液を行う.
1)
予後
単純ヘルペス脳炎の後遺症は,記憶障害や人格変化の頻度が高い
てんかん,見当識障害,運動障害,嗅覚障害,味覚障害も頻度が高い
好発部位である側頭葉,前頭葉(側頭葉内側面, 前頭葉眼窩,島回皮質,角回)の病変,さらに
ウイルスが嗅神経を介して中枢神経内へ侵入する機序
に関連して いると考えられる.((単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン 2017 p.7)
1)
単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン 2017,p75