目次
片頭痛 migraine
治療
Tips
慢性片頭痛
片頭痛 migraine
多くの片頭痛患者は妊娠中に片頭痛発作の頻度は減少するとされている
治療
急性期治療薬にトリプタン製剤を用いる
妊婦は安全性未確立のため,アセトアミノフェン
慢性期の予防薬ではバルプロ酸,プロプラノロールなど
妊娠で使えるのはプロプラノロール
授乳婦がトリプタンを使用した場合には,服用24時間後に一度搾乳してから授乳する
ACE阻害薬やARBは胎児循環障害が報告
Ca拮抗薬ロメリジンなども妊娠中は禁忌で,授乳も避ける
Tips
片頭痛前兆期より前の予兆期にすでに視床下部での活動性が上昇していることが functional MRI や PET などで明らかとなった
1)
)
慢性片頭痛
Chronic migraine
必ずしも片頭痛様ではなく,緊張性頭痛と類似した頭痛が出現する点がポイント
前兆のない片頭痛の診断基準をみたす頭痛発作が過去に5回以上ある
少なくとも3ヶ月にわたり以下が持続
月に 15 日以上の頭痛(緊張型または片頭痛あるいはその両方)
月に 8 日以上は片頭痛様発作
緊張性頭痛と類似した頭痛であっても,トリプタン・エルゴタミンは奏功する
薬物乱用性頭痛
の除外が必要
1)
臨床神経 2020; 60:20-26