目次

多発性硬化症 MS

Tips

疫学

原因

症状

診断

CISからの移行

鑑別疾患

治療

治療目標

治療薬

一般名 標的 概要
グラチラマ─酢酸塩 DMDは妊娠中は中止が原則だが,本剤は投与継続を検討可
フマル酸ジメチル DMF
フィンゴリモド SIP15)受容体 計画妊娠の場合,2ヶ月前から休薬が必要.
投与前に帯状疱疹ウイルス価測定し低ければワクチン接種推奨.
生ワクチン,抗不整脈薬Ia(プロカインアミド,キニジン),III(アミオダロン,ソタロール)は併用禁(徐脈副作用).
ナタリズマブ α4 インテグリン extended interval dosingでPMLの頻度が約90% 減少
進行型多発性硬化症の薬剤
シポニモド S1P1,S1P5受容体 6) 2次進行型で障害進行を有意に抑制(SPMSにのみ適応)
オファツムマブ CD20 皮下注製剤.再発寛解型+2次進行型にも適応あり
年間再発率がオファツムマブ群 0.10~0.11 vs teriflunomide群0.22~0.25.
ASCLEPIOS I/II trial 7)
オクレリズマブ
本邦未承認
CD20 1次進行型で障害が進行する患者の割合を有意に減少

予後

1)
2017年全国臨床疫学調査
2)
Lancet Neurol 17: 162-173, 2018
3)
JAMA 321:175-187; 2019
4)
オファツムマブは慢性リンパ性白血病 (CD20陽性)にも適応がある(別商品名)
5)
スフィンゴシン1リン酸
6)
スフィンゴシン 1-リン酸受容体 1 及び 5 型,徐脈等に関係する 3 型への親和性は低いが,有害事象として5%程度あり
7)
N Engl J Med. 2020 Aug 6;383(6):546-557.PMID32757523