目次
臨床疑問 CQ
背景疑問への対処方法
前景疑問への対処方法
臨床疑問 CQ
目次
臨床疑問 CQ
背景疑問への対処方法
前景疑問への対処方法
臨床現場で臨床家が抱く疑問は2種類に大別される.
背景疑問 background question
要するに「そもそも系」疑問
ex. “セフトリアキソンってなんだ?” “肺炎にはなんでCTRXが有効なんだ?”
前景疑問 foreground question
2つ以上の前提知識の組み合わせで生じる疑問.
患者さんを主治医として受け持つと毎日のように溢れてくる疑問.明確な答えがないことも実際には多い.
ex. ある治療Aと治療Bでアウトカムに差はあるか?
肺炎にCTRXを投与する場合と SBT/ABPCを投与する場合で予後は違うのか?」
「目の前のこの患者さんに XX は有効か?YYではだめか?」
いずれの対処方法としても共通するのは
「その場ですぐ調べろ」
という点
背景疑問への対処方法
まず日本語の総説を読む(臨床系雑誌の特集,J-STAGE)
職場が医書jpオールアクセスと契約している場合,目ぼしい臨床系雑誌は幅広く網羅できる
mediciina,hospitalist,intensivist,各内科系雑誌
J-STAGE に収載されている学会誌はオープンアクセスのため有用
ex. 日本内科学会雑誌は1年以上前のものがOA
日本語ガイドラインの解説を読む
ガイドラインは基本的には前景疑問に対応するものであるが,日本語ガイドラインは疾患概念的な部分も網羅していることが多い
主治医のカルテ,患者向け説明資料やパンフを読む.病状説明に立ち会う.
UpToDateで当該ページを見る
英語苦手意識あるなら自動翻訳ボタンをポチィーとすれば良い
「英語を言い訳にして読まない」よりは「自動翻訳使ってでも読む」ほうが 2億倍よい。
前景疑問の解決糸口にも有用
最新の英語の総説を読む
Google scholar で「疾患名+Review」とかでだいたいいいやつが出てくる
Pubmedの検索式も有用
これらは「1つの疑問を深掘りしていくアプローチ」
症候別など横断的・俯瞰的に見る視点を養うにはER本やハウツー本のような「ものの本」に頼るのもよい
前景疑問への対処方法
基本的には「構造化」することができる疑問。
ある特徴をもつ患者(P)にある介入(I)をすると,別の介入(C)と比べてアウトカム(O)はどうか?
個別具体的となればなるほど,明確な答えはない
85歳の女性,腎不全,頸動脈90%の高度狭窄,心房細動。脳卒中を予防するためワルファリン単剤?アスピリンも投与?
すこしずれた集団を対象とした類似エビデンスから「きっとXXの方が良い」と情報を統合して随時答えを出していくしかない
そうしたエビデンスにアクセスするための手段は概ね以下の通り
査読済みシステマティックレビュー(ガイドラインやコクランレビュー)やUpToDateから条件設定に近く質の高いエビデンスを孫引き
Pubmedで検索式を使って自らアクセス